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ジャスミンレディースクリニック
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予 約

生理がこない・不規則

生理は女性にとってわずらわしいけれども、
生理が来ないのもそれはそれで心配。

生理不順について

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どういう心配があるのでしょう?

生理の調子が悪いとどんな心配があるのでしょう

普通に思いつくのは妊娠しづらいということですね。
それ以外にも状態によりますが、
放置しておくと将来がんになりやすかったりとか、
骨折しやすくなったり子宮の発育によくなかったりとかします。[1][2]

めったにはないのですが、
生理の不調をきたす何かの病気が隠れている可能性もあるかもしれません。

がんなりやすいなんて想像もしないですね・・・
将来のこともあるので、
要注意の人は時間を見つけて一度調べるようにしましょう。

正常な生理の周期

生理の周期が25日から40日くらいの人はおおむね正常です。
生理のくる日が前後に1周間ほどずれるのもおおむね正常です。
これに当てはまっていれば、
おおよそ95%の人は問題ないと考えられています。

年齢による生理不順の頻度

生理が始まった直後しばらくは8割の人が生理不順です。
10代のうちはまだ未熟なので生理が不安定なのが普通です。
20代前半に生理は落ち着いて規則的になります。
45才ごろには更年期が始まります。
55才くらいには9割の人が生理がなくなり閉経しています。

年齢による生理不順の頻度

どれくらい不規則だと、気をつけるべきなのでしょう?

どれくらい不規則だと、気をつけるべきなのでしょう?

病院に行く目安

どんな場合も妊娠の可能性があれば、
調べましょう。
今は薬局で妊娠検査のキットを500円くらいで買えます。
病院で検査すると精度がほんのちょっといいのですが、
高い・・・

いつもはちゃんと生理が来ているけど、今回だけ遅れている。
病気ではないことが多いのであまり心配ないでしょう。
生理が来なくて不安だとか、
スケジュールがたてにくいとかあれば、
生理を起こすこともできますので病院にいきましょう。

いつも不規則。だけど3ヶ月あくことはあまりない。
排卵してたり、
してなかったりなのかも。
20才以上もしくは妊娠を希望している人は病院に行きましょう。
10代なら、
ある程度様子みてもいいでしょう。

3ヶ月生理がこないこともある。
排卵してないのかも。
16才以上は病院にいきましょう。
生理が来て、
まだ2~3年以内なら様子をみてもいいかもです。

6ヶ月生理がこない。
女性ホルモンがちゃんとでてない可能性が高くなります。
年齢にかかわらず、
病院にいって調べましょう。

急に痩せたり、激しい運動を続けていて生理が来なくなった人。
年齢にかかわらず、
病院にいって調べた方がいいです。

病院ですることと料金は?

病院にいくといくらかかるか心配な人への目安です。

基本的には4つの検査が大切です。
状況に応じて検査の内容はきまります。

検査 わかること 料金(保険で3割の場合)
基礎体温 排卵しているかわかります。 タダ
生理をおこすお薬の投与 とりあえず生理をおこし、女性ホルモンが出ているか調べます。 400円くらい
採血によるホルモン検査 生理に関係するいろいろなホルモンを調べます。 2500円くらい
超音波の検査 卵巣の状態と子宮内膜の状態を調べます。 1500円くらい
初診料 850円くらい
病院ですることと料金は?

生理をおこすお薬は、
一度生理の周期をリセットするお薬なのですが、
ほとんどの人に出すことが多いです。

全部の検査をしたとして、
5千円ちょっとです。
病院や薬局によってはもちろん検査内容も値段も変わります。

超音波は内診ですので、
抵抗がある人は無理にしなくてもいいかもしれません。
でも、生理不順の人は生理が長引いたりすることも多く出血が多くなる子宮筋腫やポリープなどの病気と区別するためにも
超音波の検査は有用です。
30才をこえると婦人科の病気の確率が増えますので、
子宮がん検診も含めてひととおり診察を受けておくのは悪くありません。

病院に行くのに抵抗がある人へ

病院に行くのに抵抗がある人へ

もし婦人科独特の内診が嫌だという人は
生理不順の診察では、
無理に行いません。

時間もお金も余裕がないという人は、
基礎体温をつけてみましょう。
排卵さえしているのがわかれば
あまり心配しなくてもいいので、
病院にいく余裕がなかったり、
お金が心配な人はまずトライです。
だけど手間がかかるので
気楽にやりましょう。
1日おきでもいいですよ。
排卵がときどきでもあれば、
病院にいかずに様子をみてもいいかもしれません。

半年以上生理がない人は病院にいくのがいやだとしても・・・
やっぱり病院に行きましょう・・・

体の中では何が起きてるのでしょうか?

まずは正常な生理のしくみ

妊娠するための仕組みが働いていることで生理はおきます。
妊娠するためには卵子と子宮が必要です。
そして卵子と子宮の中は常に新しい状態でないといけません。
毎回、毎回、新しいものを作っています。
子宮の中の受精卵を迎える組織を子宮内膜といい、
毎回、新しい子宮内膜を用意しているのですね。

生理は次のステップにしたがって起きてきます。 ステップ1 準備 卵子を育てる 子宮の中で子宮内膜を作る
ステップ2 排卵 育った卵子を外に出す
ステップ3 待機 内膜を作るのをやめて、2週間ほど受精卵がくるのを待つ・・・
ステップ4 生理 受精卵がこなければ子宮内膜をすてる
ステップ1に戻る

そして、この卵巣と子宮の働きは、脳がコントロールしています。

生理が不規則なときに起きていること

上のステップ1やステップ2に問題があると生理は不規則になったりこなくなったりします。

ステップ1に問題があると 卵子が育たず、
子宮内膜を作っていない状態です。
女性ホルモンは卵子を育てている場所から分泌されています。
卵子が育っていない状況は、
女性ホルモンが出ていないことを意味します。
また子宮内膜を作らないので長期にわたり生理がこないことになります。
ダイエットにより長い間生理が来ないケースや更年期がこのタイプです。

ステップ2に問題があるとき 排卵が起こらない状態です。
排卵が起きないと受精卵を待つ待機の段階には進めないので、
いつまでたっても子宮内膜を作り続けます。
この状態から次のステップにうまく移ることができないのです。
厚くなった子宮内膜は表面が耐え切れずにはがれるので出血するのですが、
これが生理のように見えることもあります。
でも本当の生理ではないのです。
そして、子宮内膜をうまくすてることができないと、
増殖し続ける子宮内膜が、
将来がんになりやすいことが知られています。
10代の間の生理不順や、
多のう胞性卵巣症候群という特殊な体質はこのタイプです。

心配なこと、その対策

具体的にどこに問題があれば、
何が心配になるのでしょう。

女性ホルモンが分泌されていない状態をほっておくとよくありません。

女性ホルモンは女性にとって骨を作ったり、
子宮の成熟に必要なホルモンです。
つまり発育のために大切なホルモンなのです。

女性ホルモンがでないまま放置すると
骨粗しょう症になる(骨折しやすくなる)
子宮が萎縮する(妊娠しにくくなる)
10代から20代は、発育のために大事な時期です。
女性ホルモンがなくなっていることはとても重大な問題なのです。
長期にわたると治療するのが難しい場合もあるので要注意なのです。

 この状態が見つかればすみやかに女性ホルモンの内服をすべきです。

排卵しないだけの場合は軽症といえます。

軽症とはいえ排卵しなければ問題があります。
妊娠しにくい
将来、がんの心配がある
生理がいつくるかわからないのでスケジュールがたてにくい

 妊娠希望があれば、
 排卵をおこすお薬を使います。
 がんの予防のためには数ヶ月に一度、
 お薬で人工的にきちんとした生理をおこします。
 生理がいつくるか不安な場合はお薬で希望の日に起こすことができます。

原因

いろいろな原因があります。

病気ではない場合
10代のときは性機能が未発達なので排卵しないことがよくあります。
更年期に入ると、
卵子が育たなくなり、
女性ホルモンがなくなってきます。
もちろん妊娠した場合は生理はこないですね。

よくある原因
多のう胞性卵巣症候群
20代以上の排卵しない原因の代表です。
20人にひとりいる、
排卵しにくい体質です。
排卵はしにくいのですが、
女性ホルモンが分泌されなくなることは、
ほとんどありません。

体重減少や運動、ストレスによる生理の不調
若い人の生理不順でよくある原因です。
ひどくなると女性ホルモンそのものが出なくなるので注意しましょう。
なぜ、体重が減ると生理がこなくなるのでしょう?
妊娠は女性の体に大きな負担をかけるイベントです。
ですから、もし栄養がたりなかったり危機的状況におちいっていたら
妊娠しないように脳が判断して、
妊娠のための仕組みを止めるのです。
最初の軽い段階だと排卵しないだけなのですが、
体重の減り方が激しかったり長期にわたると、
卵子の発育もしなくなり女性ホルモンがでなくなります。
こうなるともとに戻るのに時間がかかることが多いのです。
ダイエットで生理がこなくなるのはちょっと心配。

その他の原因
高プロラクチン血症
プロラクチンとは授乳のためのホルモンです。
出産後に分泌されるこのホルモンは排卵しないようにする働きがあります。
出産直後には妊娠しないようにするためなのですが、
出産してないのに高くなってしまうことがあります。
ほとんどありません。

甲状腺機能障害
甲状腺というのどにある臓器から出るホルモンは大切な働きをしているのですが、
これに異常があると生理不順になることがわかっています。

治るのでしょうか?

治療のゴールをどこにおくかにもよるでしょう。

自然に生理周期が回復できることを目標にすると、
それなりに大変だったりしますので、
のんびりした方が良い場合が多いです。

甲状腺の異常などの原因がある場合はそれを治療することで
本来の生理の調子が戻ることもあるでしょう。

多のう胞性卵巣症候群は自然に排卵するようになるのはちょっと難しいかもしれません。
なので、将来のがんを予防することを目標に、
数ヶ月に一度だけ生理を起こすように気をつけるとか、
妊娠の希望がある場合は排卵させるための薬を
その間は積極的に使うといった治療になります。

ダイエットが原因なら、
体重をもとに戻すことが大切になるでしょう。
しかし、女性ホルモンが分泌されていない段階にきていると
自然に生理が来るようになるのに2年くらいかかることもあります。
したがって、女性ホルモンの内服をのんびり続けながら
ちょっとづつ様子を見ることにしてあまり神経質にならないことも大切かもしれません。

とにかく自分の今の状態と不安に思うことを一度確認して
無理なくできることをすすめることが大切です。
将来、取り返しがつかないことになることはめったにありません。
病院に行ったり、
基礎体温を測り続けるのはとてもわずらわしいですが、
出来る範囲でゆっくりしていきましょう。

[1]Young N, Formica C, Szmukler G, Seeman E. Bone density at weight-bearing and nonweight-bearing sites in ballet dancers: the effects of exercise, hypogonadism, and body weight. J Clin Endocrinol Metab 1994; 78:449.
[2]Warren MP, Perlroth NE. The effects of intense exercise on the female reproductive system. J Endocrinol 2001; 170:3.