避妊リングとミレーナ
避妊リングとミレーナ
避妊リング
避妊リングは子宮の中に挿入して避妊できるようにする器具です。リングと呼んでますが、輪っかのような形ではなくT字型をした器具です。避妊リングはもともと、リングの形をした器具だったので今でもリングと慣習的に言っています。挿入や抜去が容易になるように形にも改良が加えられたことで、現在のT字型の避妊具になったのです。正しくは、IUD(子宮内避妊具)と言います。
特徴
避妊手術を除いた、多くの避妊法の中では、一番避妊効果が高い方法です。
一度挿入すれば、毎日内服したり、性交渉のたびに準備するようなわずらわしさもありません。
つまりラクです。
欠点は長期に使用することが前提になります。数ヶ月だけ避妊したい人には不向きです。また、子宮の入口が狭いと入りずらいことがあります。出産後の人はほとんど問題なく挿入できますが、未経産だと入らない人が時々います。
出産後の人はピルよりもIUDが断然おすすめの避妊法です。長期にわたって確実に避妊したい 場合は出産してない人でもトライしてみてもいいかもしれません。
避妊できる仕組み
歴史的には、かなり前から、子宮内に異物があると妊娠しにくいことがわかっていました。異物が子宮に炎症を起こし、精子に影響すると考えられています。また、金属の銅に殺菌作用があることは有名ですが、さらには精子の働きも低下させます。避妊具に銅が付加されているとさらに避妊効果が高くなることが発見されました。とはいえ、IUDがなぜ避妊できるのか、実は正確な理由はよくわかっていません。
近年、ホルモンが放出されるタイプの避妊リングが開発されました。ホルモン放出タイプのIUDをIUS(子宮内避妊システム)と言います。商品名はミレーナ。
ミレーナはホルモンの作用により子宮内膜をうすくして、着床を阻害します。避妊効果も銅付加タイプに比べより高くなり、子宮内膜への作用により生理が劇的に少なくなるというおまけまでついてきました。
効果
銅付加タイプのIUDで99.2%、ホルモン放出タイプのIUSで99.8%の避妊率です。